ホント?それともウソ?気になる「運動後のゴールデンタイム」を検証しました

運動する上で、身体は資本。運動能力を上げるためには、運動に適した身体づくりが欠かせません。とりわけ重要なのが、身体を動かす際に使う「筋肉」ですね。

運動してから約30分間は“ゴールデンタイム”とも呼ばれており、「この間にプロテインを飲むと、効率よく筋力がアップする」といった情報も多く見かけます。果たして、ゴールデンタイムの存在は真実なのでしょうか?意識すべきものなのでしょうか?真偽が気になる「運動後のゴールデンタイム」について、検証しました。

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まずは、筋肉についての基礎知識を確認しよう!

最高のパフォーマンスで練習を続け、試合で結果を出すには、やはり身体づくりが大事。ジュニアアスリートが、いわゆる“マッチョ”になるほど筋肉をつける必要はないでしょう。でも、筋力をつけることは、しなやかな動きやパワーにつながります。強くて、柔軟性のある筋肉を目指したいものですよね。

まずは筋肉について、基礎知識を確認しておきましょう。

筋肉と一言でいっても、実は筋肉には「骨格筋」「心筋」「平滑筋」という、3種類の筋肉が存在します。

・骨格筋・・・・・・・・骨格についている筋肉のこと。身体を動かす役割を果たします。
・心筋・・・・・・・・・・心臓周りの筋肉のこと。心臓拍動のための収縮を行っています。
・平滑筋・・・・・・・・胃や腸などの内臓を動かすための筋肉。内臓筋とも呼ばれます。

運動と関係するのが、身体を動かすための「骨格筋」。骨格に沿ってついており、その収縮によって身体を支え、動かしています。普段私たちが「筋肉」という場合、正確には骨格筋を指しているんですね。

骨格筋の種類はとても多く、その数なんと400種類以上!わずか4~5mmの小さなものから、もっとも長いものでは、約50cmのものまであるのだとか。それぞれに名前がついており、「僧帽筋」「上腕二頭筋」「ヒラメ筋」などは、これまでに聞いたことがあるかもしれませんね。

「歩く」「走る」「立つ」といった一環の動作は、筋肉が収縮することで、成り立っています。筋肉にはさらに、内臓や骨を衝撃から守るという役割も。めいっぱい身体を動かし、ときとして激しく当たり合うこともあるジュニアアスリート。筋力をつけておくことは、とても重要ですよね。

「運動後のゴールデンタイム」ってホント?意識するべき?

筋力アップについて調べていると、しばしば目にするのが「運動後のゴールデンタイム」です。よく言われているのが、

・運動後30分は、栄養補給のゴールデンタイム。
・この間にプロテインを摂ると、効率よく筋力アップできる。

ということ。「運動に適した筋肉をつけるために、プロテインを摂らなければいけないの?」と気にしているお母さんも、多いかもしれません。

「運動後のゴールデンタイム」の根拠として挙げられるのが、「運動直後は成長ホルモンが多く分泌するため、筋肉量が増加するチャンス」というもの。だからこのタイミングに、筋肉の材料でもあるたんぱく質をしっかり……という論理ですね。

ただし、運動後30分以内に、本当にたんぱく質を摂る必要性があるのかどうかについては、異を唱える専門家もいます。

たとえば、東京女子医科大学を卒業後、東京大学付属病院などを経て、現在はアメリカ・ボストンで医学博士として研究にあたっている太西睦子さんは、次のような説を紹介しています。

・多くの研究で、トレーニング前にたんぱく質を摂取すれば、トレーニング直後、あるいは、トレーニング後数時間の筋肉の合成は、ほとんど同じ。

・たんぱく質の同化(=新しくつくられること)はトレーニング後、約3−4時間後に顕著に上昇し、ピークは24時間で、36−48時間後に正常化することが報告されている。

・そのため、私たちが通常の食事から、一日に十分なたんぱく質を摂取すれば、新しい筋肉の成長には問題はない。

これらの指摘内容から分かるのは、「運動後30分以内は、必ずしも“ゴールデンタイム”とはいえない」ということ。では、なぜこれほどまでに、運動後のゴールデンタイムが広まっているのでしょうか?

運動後のゴールデンタイムをうたっている情報元を見ると、実はプロテインのメーカーであることも多々。運動後のゴールデンタイムが存在するとなれば、すばやく吸収されるプロテインの必要性を訴えやすくなります。そのため、「マーケティング戦略の一環では?」「売りたいがための誇張では?」と指摘する声があるのです。

このように、運動後のゴールデンタイムについては、意見が二部しています。真実かそうでないのかは、一概には決められません。ただし、「運動後は絶対にプロテインを!」と子供に積極的に与えるのは、一度検討し直したほうがいいかもしれませんね。

グリコーゲン合成のためには、「糖質補給」が大切です!

では、運動直後の栄養補給は必要ないのでしょうか?

多くの医師や専門家が必要性を唱え、スポーツ栄養学においても一般的になっているのが、「運動直後の糖質補給」です。

運動直後に糖質を補給するのは、運動で燃やした筋肉のグリコーゲン(筋グリコーゲン)の再合成を促すため。グリコーゲンとは、エネルギーを一時的に保存しておくための物質。もっともエネルギーに変換されやすい栄養素である糖質が、たくさんつながった構造をしています。

激しい運動をすると、筋グリコーゲンが分解され、エネルギー源として使われます。運動後はグリコーゲンの材料となる糖質をすみやかに補い、グリコーゲンを再合成しておくことが必要なのです。

なお、すみやかに糖質を補給するには、「吸収速度の速い糖質」を摂ることが重要。いわゆる“高GI食品”から糖質を補給したほうが良いとも言われています。

高GI食品からの糖質補給を主張している専門家の一人が、アメリカの名門州立大学として知られるインディアナ大学体育学部で、准教授を務めるThomas W.Nesser氏。トレーニングの効果や運動能力に関連する要因などを、主な研究テーマとしている専門家です。

Thomas W.Nesser氏は、1978年に創立され、世界有数のトレーニングコーチ団体として知られる『NSCA』(ナショナル・ストレングス&コンディショニング協会)でもディレクターとして活躍。「運動後、グリコーゲン貯蔵を急速に補充するために高GI値の糖質を摂取するのが望ましい」と述べ、『NSCAジャパン』のレポートで紹介されています。

ちなみに、適切な糖質補給を行わなかった場合、栄養が足りなければグリコーゲンの変わりに筋肉が分解され、エネルギー源として使われると言われています。つまり練習後に適切な糖質補給を行わないと、「筋力が弱くなる可能性がある」ということですね。

一方で、「普段から適切な糖質補給をしていれば問題ない」との説もありますが、できれば運動後30分以内に、糖質を補給してあげたいものですね。

また、筋肉の活動では、カルシウムが消費されます。筋肉にはアクチンとミオシンという筋たんぱく質があり、滑り込むことによって縮み、力を出します。そのときに、なくてはならないのが、カルシウムなのです。

ジュニアアスリートは運動中に汗をかくため、水分と共に、カルシウムなどのミネラル分も流れ出てしまいます。カルシウムも配合した、ジュニアアスリート専用のサプリメントなどを使って、うまくカルシウムの栄養補給を心がけたいものですね。

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