スタミナ切れによる負けを防ぐ!「持久力アップ」につながる栄養補給の基本とは?
試合当日、最高のパフォーマンスを発揮し続けるには“持久力”、いわゆる“スタミナ”が必要。どんなにいい技術を持っていても、試合途中にスタミナが切れれば、せっかくの技術も活きません。日々の練習を頑張る子供のためにも、持久力を上げるための栄養をたっぷり摂らせてあげたいものですね。
そこで今回は、「持久力を上げる!」をポイントに、必要な栄養素をリサーチ。毎日の食生活で、「効率よく」「無理なく」栄養補給するための方法も探りました。
持久力アップのためには、「ビタミンB1」が大切!
競技にもよりますが、たったのひと試合とはいっても、意外と長丁場。特に、ずっと走りっぱなしのサッカーやバスケットボールなどの競技では、体力をかなり消耗します。また、試合時間が短くても、ダッシュやジャンプ、方向転換など、強度の高い運動を続ければ、ヘトヘトに。1日に何回も試合を行えば、徐々に消耗していきます。
我が子の試合を見ていて、「走り方がダラダラしてきた」「ボールへの反応が鈍くなってきた」などと、スタミナ切れを感じることもあるのでは?
長時間の試合や、複数回の試合を闘い抜くためには、身体全体をハードに動かしつつ、思う存分力を発揮し続けるための「持久力」、いわゆる「スタミナ」が大切です。勝てる力をつけるために、持久力を高めるためのサポートをしてあげたいですよね。
持久力を高めるための栄養補給として、ぜひ覚えておきたいのが「ビタミンB1の摂取」です。
ビタミンB1は、スタミナ切れを防ぎ、持久力アップを目指す上で、重要な役割を果たす栄養素。なぜかというと、運動の主なエネルギー源である糖質からエネルギーを取り出すには、ビタミンB1が必要だからです。
もし、ビタミンB1が不足すると、ごはんやパンなどの主食から糖質を摂っていても、糖質をエネルギーに変えることができません。その結果、エネルギー切れを引き起こす可能性があるのです。
オリンピック活躍の舞台裏にも、ビタミンB1の存在があった!
持久力アップにおける、ビタミンB1の重要性を示すエピソードを、一つご紹介しましょう。
2012年ロンドンオリンピックにおいて、フェンシング男子・フルーレ団体が、銀メダルを獲得したのを記憶している方も多いことでしょう。決勝戦ではあいにく、イタリアに敗北。金メダルは逃したものの、日本フェンシング界にとって、歴史的な銀メダルとなりました。
そのメンバーとして活躍した一人が、千田健太選手。多い日には、1日10試合以上こなすこともあるフェンシングでは、肝心な場面で瞬発力を発揮できるよう、スタミナを保ち続けることが大切です。
ところが千田選手はロンドンオリンピック前、スタミナ不足に悩んでいました。試合後半になると疲労が溜まり、瞬発力が落ちることがあったのだとか。そこで千田選手は、管理栄養士に相談。勧められたのが、ビタミンB1の摂取でした。
アドバイスを受けた千田選手は、ビタミンB1を栄養補給できるよう、毎日の食事を改良。ごはんや里芋から糖質を補給しつつ、豚肉からビタミンB1を補給するなどの工夫を重ねました。その結果、試合後半になっても、スタミナ切れを起こさなくなったそうです。
必要十分な糖質と、糖質がエネルギーになるのを助けるビタミンB1。この二つの栄養素をセットで摂る工夫が、試合を勝ち抜く持久力を養い、銀メダル獲得の一因になったといえるでしょう。
糖質は主食から摂取できますが、ビタミンB1は意識的に摂ることが大切。持久力をアップさせるためにも、ビタミンB1をうまく活用したいものですね。
ビタミンB1を摂るには?何をどのように食べればいい?
ビタミンB1は、豚肉やレバー、米ぬか、豆類などに多く含まれる栄養素。特に豚肉は、ビタミンB1が豊富に含まれる食材です。こどものスポーツ持久力アップのために、食卓に取り入れてあげましょう。
豚肉に含まれるビタミンB1をしっかり摂るには、いくつか工夫があります。主なものを3つ紹介しましょう。
>>工夫1:豚汁などの汁物で、溶け出した栄養も摂る!
ビタミンB1は、水に溶ける性質を持つ「水溶性ビタミン」。加熱すると溶けやすくなるため、加熱して汁ごと食べましょう。溶け出したビタミンB1を丸ごと、効率よく摂取することができます。
豚汁なら、煮汁ごとビタミンB1を摂取でき、野菜もたっぷり食べられるので、一石二鳥ですね!
また、うどんを入れて「豚汁うどん」にすれば、糖質とビタミンB1を一緒に摂ることもできます。うどんなら、つるつると食べられて消化もいいので、小腹がすいたときの補食にも良さそうですね。
>>工夫2:ビタミンB1の吸収率を上げる、タマネギやニラも一緒に!
ビタミンB1の吸収を高めるためには、ねぎや玉ねぎ、ニラ、ニンニクなどに含まれる「アリシン」を一緒に摂るのもオススメ。アリシンにはビタミンB1の吸収率をアップさせる効果があるためです。
たとえば、豚肉と玉ねぎを使った生姜焼きのほか、レバニラ炒め、豚肉のニンニクソテーなら、子供も喜んで食べそうですね。いわゆる“ごはんが進むおかず”でもあるので、糖質も摂りやすくて便利です。
>>工夫3:ビタミンB1の働きをサポートする、クエン酸の力を利用!
レモンなどの柑橘類や、トマトに多く含まれるクエン酸も、ビタミンB1との相乗効果が高い栄養素。クエン酸を一緒に摂ることで、ビタミンB1の働きを促進してくれます。
たとえば、豚カツを食べるなら、レモンを絞りましょう。レモンに含まれるクエン酸が、豚カツに含まれるビタミンB1をサポートしてくれます。
添えるキャベツサラダにも、ゆずドレッシングなど、柑橘系のドレッシングを。トマトも添えておくとベター。食後のデザートに、グレープフルーツなどの柑橘系フルーツをいただくのも、一つの手段です。
これらにごはんや汁ものを加えれば、いわゆる「豚カツ定食」。無理なくクエン酸を加える工夫をすれば、持久力アップにつながる一食になりそうですね。
汗と共に流れ出るビタミンB1!試合前は、サプリメントでの摂取が便利です
ところで、ビタミンB1は、どれぐらい摂る必要があるのでしょうか?
厚生労働省が5年ごとに改定している「日本人の食事摂取基準」の2015年版を参考に、その量を探ってみましょう。
<ビタミンB1の食事摂取基準(ミリグラム/日・男性>
8~ 9(歳) 0.8 1.0
10~11(歳) 1.0 1.2
12~14(歳) 1.2 1.4
15~17(歳) 1.3 1.5
18~29(歳) 1.2 1.4
30~49(歳) 1.2 1.4
50~69(歳) 1.1 1.3
70以上(歳) 1.0 1.2
※左は「推定平均必要量」、右は「推奨量」の数値。
※「身体活動レベルⅡ(ふつう)」の推定エネルギー量を用いて算定。
この数値を見て分かるのは、「10歳以降になれば、ほぼ成人男性と同量のビタミンB1が必要」だということ。しかも、成長期まっさかりの15~17歳は、「全世代を通じて、もっともビタミンB1を摂取すべき時期」といえます。
さらに、ビタミンB1は、水に溶ける性質を持つ「水溶性ビタミン」。運動によって汗をかくことの多いジュニアアスリートは、汗と共にビタミンB1が流れ出しています。試合前には、しっかりとビタミンB1を補給しておきたいものですね。
とはいえ試合前に、先ほど紹介した豚肉の生姜焼きや豚肉のニンニクソテーなどで、たっぷり豚肉を食べるのは考えもの。脂質は消化に時間がかかるため、試合前の身体に負担をかけてしまいかねません。脂質の摂取を極力控えたい試合当日は、ビタミンB1豊富なサプリメントを飲んで栄養補給しておくと、安心ですね。
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